個人課税関係誤りやすい事例(所得税法関係)

【誤】 平成28年分において、同年分に生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額と上場株式等の配当額(大口株主ではない)にかかる配当所得の金額との損益通算をしてもなお控除しきれない譲渡損失の金額については、翌年分以後に繰越控除することはできないとした。

 

【正】 上場株式等に係る譲渡損失の金額と上場株式等の配当等(大口株主ではない)に係る配当所得の金額(申告分離課税を選択したものに限る)との損益通算をしてもなお控除しきれない譲渡損失の金額については、翌年以後3年間にわたり、確定申告により上場株式等に係る譲渡所得等の金額及び上場株式等の配当等に係る配当所得の金額から繰越控除できる。

 ※平成28年分以降の所得税について、上場株式等に係る譲渡損失の金額と一般株式等に係る譲渡所得等の金額とは通算できない。

 

【誤】 平成28年に発生した雑損失の金額を翌年に繰り越すためには、雑損失の金額に関する事項を記載した確定申告書をその提出期限までに提出する必要があるとした。

 

 

【正】 平成23年分以後の所得税については、当初申告要件及び期限内提出要件が廃止されたため、期限後申告又は更正の請求でも繰越損失を生じさせることができる。