その他の法人税制関連の改正

【損金算入される役員給与要件の一部緩和等】

 

　役員給与を損金算入するためには、一定の要件があり、定期同額給与、事前確定届出給与又は利益連動給与のいずれにも該当しないものの額や不相当に高額な部分の金額は損金の額に算入されません。

 

①株式報酬の手続の見直し

 

　法人の支給する役員給与について、役員から受ける将来の役務の提供の対価として交付する一定の特定譲渡制限付株式による給与について、事前確定の届出が不要とされました。（平成28年4月1日以降に交付の決議がされるものから適用）

 

②利益連動給与の指標の明確化

 

 

　利益連動給与の算定指標の範囲にＲＥＯ（自己資本利益率）その他の利益に関する一定の指標が含まれることが明確化されました。

 

 

 

【企業年金等の掛金等の損金算入の対象範囲の拡充等】

 

　確定給付企業年金法等の改正を前提に、企業年金等の掛金等の損金算入の対象に次の確定給付企業年金の掛金等が加えられるとともに、その掛金等に係る積立金が退職年金等積立金に対する法人税の課税対象に加えられました。

 

・事業主が将来の財政悪化を想定して計画的に拠出する掛金

 

・事業主が拠出する掛金で給付増減調整により運用リスクを事業主と加入者とで分担する企業年金に係るもの

 

・複数事業主制度における厚生労働大臣の承認等を受けて実施事業所を減少させる特例によりその減少の対象となる事業主が一括拠出する掛金